日本の未来はどうなる?

「文明を定義する要素の中でもっとも重要なものは宗教である」(「文明の衝突と21世紀の日本」 サミュエル・ハンチントン著)

2008年に亡くなったハーバード大学国際政治学教授のハンチントン氏は、1993年に「文明の衝突」で冷戦後の世界において、世界政治が多極化し、多文明化していくであろうことを指摘しました。9つの主要文明に分けています。西欧、東方正教会、中華、日本、イスラム、ヒンドゥー、仏教、ラテンアメリカ、アフリカです。ハンチントン氏は、「文明を定義する要素の中で最も重要なものは宗教である」と言っていますが、宗教で表現すると、キリスト教プロテスタント、キリスト教正教会、共産主義(無神論)、日本(無宗教)、イスラム教、ヒンドゥー教、仏教、キリスト教カトリックになると思います。

フランシス・フクヤマ氏が歴史は終わり、世界が単一化していくことを予想したのとは違います。今の世界政治を見ると、ハンチントン氏の指摘の方が的確であったと思います。ハンチントン氏は、「2020年には、世界で最も大きい経済力をもつ五つの国は、五つの異なる文明に属することになると考えるのが妥当だろう。この新しい世界では、地域の政治は民族性による政治であり、世界政治は文明にもとずく政治である。」と書いています。ちなみに現在、世界で最も大きい経済力を持つ五つの国は、アメリカ、中国、日本、ドイツ、インドです。

21世紀のアメリカにとっての脅威は、中国、イスラムであることをハンチントン氏は指摘していましたが、2001年の同時多発テロ、そして現在の米中対立を見ると、この指摘が非常に鋭いことが分かります。また他のどの文明にも属していない日本はとても孤立している国であると書いています。日本の独特な文化を共有する国は、世界のどこにもありません。日本は和の精神を重んじて寛容に一見見えますが、実は他の国や宗教に対して排他的であるということです。

これは鋭い指摘です。意外とこの事実を理解していない日本人がいるように思います。新聞などの論評や論説を読むとそれを強く感じます。おそらくあいまいな宗教観が最大の理由ではないでしょうか。宗教に疎いと、世界から取り残されてしまう危険性があります。今のコロナ禍の時は特にそうではないでしょうか。コロナ後に大事になってくるのはコロナ前よりも、目に見えるものではなく、目に見えないもの(宗教もその一つ)に心を向けていく姿勢ではないでしょうか。

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投稿者:canaan

首都圏で10年間牧師をしていましたが、現在は地方のキリスト教会で牧師をしています。旅行会社と農場の経営もしています。私自身が様々なことばで力づけられてきたので、希望に満ちたことばをお伝えしたいと願っています。I used to be a pastor in the metropolitan area for 10 years, but now I am a pastor at a local Christian church. Also I run a travel company and farm. I myself have been empowered by various words, so I would like to convey the hopeful words.