英語が上達する3つの秘訣

前回の投稿でキング牧師の演説(英語)を取り上げましたので、今回は英語の上達方法について投稿します。

1.英語の思考力を身に付ける

まず英語を上達させるには、英語の思考力を身につけることが大切だと思います。英語の思考力を身につけるとはどういうことかと言いますと、英語の語順で考えることができるようになるということです。とにかく、日本語の思考と英語の思考は全く違います。日本語の思考法では動詞は最後にくるので、文章を最後まで読むまで結論が分かりません。しかし、英語ではそうではありません。動詞がすぐきます。ですから、結論がまず分かります。日本語の思考で英語を学ぶのではなく、英語の思考で英語を学んでいけば、英語の上達は早まると思います。

英語の語順で考えるというのは、読む、書く、聞く、話すという4つすべてに当てはまります。読む場合は、返り読みをしないということです。英語で書かれている順番に読んでいく練習をするのです。例えば、昨日取り上げたキング牧師の演説の文章ですが、このような英文を読むとします。

I have a dream that my four little children will one day live in a nation where they will not be judged by the color of their skin but by the content of their character.

日本語に訳すとこうなります。私には、いつの日にか、私の幼い4人の子供たちが、肌の色ではなく、人格の中身によって評価されるような国に生きるという夢を持っています。

キング牧師(1929-1968年)

現代はネット時代ですが、インターネットで最も多く利用されている言語は断トツで英語です。その他すべての言語の合計よりも多く、全情報の約60%が英語で書かれたものになります。ちなみに日本語の全ウェブサイトインターに対する割合はわずか2%です。重要な情報をいち早く得るために英語を読む力は現代社会において大事なスキルになります。その時に重要なことは、正確に訳すことではなくて、大体の意味を早く把握していくことではないでしょうか。そのためには、日本語の思考で英語を訳していくのではなく、英語の思考で書かれている順番に訳していく習慣を身につける必要があります。きれいな日本語にはならないかもしれませんが、どんどん先へ先へと読み進めていく力が今は求められていると思います。

さて、先の文章ですが、このように区切って読むことが、英語の思考を身につけていくことになるでしょう。

I have a dream / that my four little children / will one day live a nation / where they will not be judged / by the color of their skin / but by the content of their character.

私は夢を持っています/  私の4人の幼い子供たちが / いつの日か国に住む(夢) / 彼らは判断されないでしょう / 彼らの肌の色では / そうではなく彼らの人格の内容によって

英語が書かれている順番に訳していくのがポイントです。正確に訳そうとすると、何度も行ったり来たりして時間がかかってなかなか読む進めていくことができなくなってしまうでしょう。そうではなく、区切って読む進め、前には戻らないのです。

思考の流れはこうなります。「私は夢を持っています。」 ここでどのような夢を持っているのだろうかと想像します。キング牧師は関係代名詞thatを使って文章を続け、どのような夢かを説明します。「私の4人の幼い子供たちが」、「いつの日か国に住む(夢を持っています)」 ここでどのような国に住むのかなと想像します。キング牧師は関係代名詞where を使ってどのような国かを説明します。「彼ら(4人の幼い子供たち)が判断されない(国)」です。どのような判断をされないのでしょうか。「彼らの肌の色によっては(判断されない)」のです。「そうではなくて、彼らの人格の内容によって(判断される)」となります。

このように前に戻らずに読み進めていくと、スマートではないかもしれませんが、最後には文章を理解できます。これが大事です。このような方法で多くの英文を読んでいくうちに英語の思考方法が身につき、英語が上達していくはずです。

2.input(入力)のreaningとhearing

英語の勉強は、reading(読む)、writing(書く)、hearing(聴く)、speanking(話す)の4つあると思いますが、大きく分けると、input(入力)のreaningとhearing、output(出力)のwritingとspeakingの2つです。

readingは英語の語順で読むのが大切で、前に戻らずに読み進めることによって、英語の思考力を身につけることができます。英語の思考力が身についてくれば、英語が上達していくでしょう。

英米人は、まず結論を言います。昨日の文章で言うと、I have a dream と。私は持っている。夢を。そしてどのような夢かを説明します。日本語だと最後まで読まないと、夢を持っているのか夢を持っていないのかが分かりません。なぜなら、動詞が最後にくるからです。日本語の場合は、文章を最後まで読まないと結論が分かりません。しかし、英語は最初に結論が分かります。ここがポイントです。英語のほとんどの文章が主語+動詞で始まります。これが大原則です。まずこれをおさえて、誰が(何が)どのような動作をしているのかを把握することが重要です。

これは同じinputのhearingにも適用することができます。まずは全てを聞き取ろうとするのではなく、主語+動詞の部分だけを聞き取ることに全力を傾けるのがいいと思います。あとは動詞の次に来る語です。I have a dream だと a dream の部分です。これは目的語です。私は持っています、と聴けば、次に私たちは、何を持っているのだろうと考えると思います。持っているのは夢です。そしてどのような夢であるかを説明していきます。

キング牧師の演説の文章を再び引用します。

I have a dream that my four little children will one day live in a nation where they will not be judged by the color of their skin but by the content of their character.

私は、私の幼い4人の子供たちが、いつの日にか、肌の色ではなく、人格の中身によって評価されるような国に生きる、という夢を持っています。

極端に言えば、dream(夢)以下は聞き取れなくても大丈夫です。少なくともキング牧師が夢を持っていることは分かりますので。そのように他の部分は聞き取れなくても、文章の中心部分(主語+動詞)だけは聞き取ろうと集中して英語を聴いているうちに、英文の構造を理解できるようになっていくでしょう。

3.output(出力)のwritingとspeaking

英語のアウトプット(writing&speaking)について書きます。基本はwriting(書く)もspeaking(話す)も同じだと思いますが、speaking で大事なのは、発音が上手かどうかよりもリズムが重要ではないでしょうか。

writingもspeakingも基本的には主語+動詞ではじめます。キング牧師の演説を今日も引用します。I have a dream と書きます、または話します。意味は、私は夢を持っています、になります。

特にスピーキングの場合は相手がいるので、まず主語&動詞を最初に行ってしまうことが大切です。全文を頭で考えてしまうまで、全く口に出さないでいると現地の人たちは困ってしまいます。私たちが何を考えているかさっぱり分からないのです。でもとりあえず主語+動詞を口に出してしまえば、すぐに後に続く言葉を話さなくても、彼らは続きを待ってくれます。これがとても大事です。勇気を持って主語+動詞を話してしまうのです。それから続きを考えてゆっくりでいいので口に出していきます。後からどんどん説明と情報を加えていけばいいのです。最後まで文を作ってから、書き始めたり、話し始めたりする必要はありません。

I have a dream(私は夢を持っています)と書いたり、話した後、どのような夢を持っているかを考えてアウトプットすればよいのです。その時に関係代名詞を使うことが多いです。関係代名詞と聞くと難しく感じるかもしれませんが、難しく考えずに代名詞の働きをすると考えれば良いと思います。関係詞thatが続きます。that以下でどのような夢かを説明します。dream that my four little children will one day live in a nation、、、 訳すと、私の4人の幼い子供たちがいつの日にか国に生きる(夢)となります。キング牧師は更に説明します。今度は a nation(国)を説明するのに場所を示す関係詞where を使って文章を続けていきます。a nation where they will not be judged 彼ら(私の4人の幼い子供たち)が判断されない(国)です。続けてどのように判断されないのかを説明します。by the color of their skin 彼らの肌の色によって(判断されない国)です。最後に but by the content of their character が続きます。そうではなく彼らの人格の内容によって(判断される国)となります。

全文(英文と日本文)を載せておきます。

I have a dream that my four little children will one day live in a nation where they will not be judged by the color of their skin but the content of their character.

私は、私の幼い4人の子供たちが、いつの日にか、肌の色ではなく、人格の中身によって判断(評価)される国に生きる、という夢を持っています。

英語は後から次々に付け加えていくことができます。それが英語の思考法です。アメリカ大統領の就任演説は考え抜かれているので、非常に優れた英語であると言われています。キング牧師は演説「私には夢がある」の中で聖書を引用しています。良い英文に接することで英語が上達していくと思います。これらの名文に接すると英語が上達するだけではなく、心も養われるので一石二鳥です。

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投稿者:canaan

埼玉県で10年間&北海道で10年間牧師の働きをしました。現在は神奈川県の教会で協力牧師をしています。私自身が様々なことば(特に聖書のことば)で力づけられてきたので、希望に満ちたことばをお伝えしたいと願っています。I used to be a pastor in Saitama prefecture for 10 years and Hokkaido for 10 years. Now I am a cooperating pastor in Kanagawa prefecture. I myself have been empowered by various words(especially Bible ), so I would like to tell the hopeful words. 

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