イエスからの招き ヨハネの福音書1:32-51(聖書)                  

バプテスマのヨハネは人々に水によってバプテスマを授けていました。バプテスマとは、浸す、水中に沈めるという意味があります。これは人による働きです。それに対して、イエスは聖霊によってバプテスマを授けるお方です。これは人にはできません。神にしかできない働きです。

32 またヨハネは証言して言った。「御霊が鳩のように天から下って、この方の上にとどまられるのを私は見ました。33 私もこの方を知りませんでした。しかし、水でバプテスマを授けさせるために私を遣わされた方が、私に言われました。『御霊がある方の上に下って、その上にとどまられるのがあなたに見えたなら、その方こそ、聖霊によってバプテスマを授ける方である。』34 私はそれを見たのです。それで、この方が神の子であると証言しているのです。」

35 その翌日、またヨハネは、ふたりの弟子とともに立っていたが、36 イエスが歩いて行かれるのを見て、「見よ、神の小羊」と言った。37 ふたりの弟子は、彼がそう言うのを聞いて、イエスについて行った。38 イエスは振り向いて、彼らがついて来るのを見て、言われた。「あなたがたは何を求めているのですか。」彼らは言った。「ラビ(訳して言えば、先生)。今どこにお泊まりですか。」39 イエスは彼らに言われた。「来なさい。そうすればわかります。」そこで、彼らはついて行って、イエスの泊まっておられる所を知った。そして、その日彼らはイエスといっしょにいた。時は第十時ごろであった。40 ヨハネから聞いて、イエスについて行ったふたりのうちひとりは、シモン・ペテロの兄弟アンデレであった。41 彼はまず自分の兄弟シモンを見つけて、「私たちはメシヤ(訳して言えば、キリスト)に会った」と言った。42 彼はシモンをイエスのもとに連れて来た。イエスはシモンに目を留めて言われた。「あなたはヨハネの子シモンです。あなたをケパ(訳すとペテロ)と呼ぶことにします。」43 その翌日、イエスはガリラヤに行こうとされた。そして、ピリポを見つけて「わたしに従ってきなさい」と言われた。44 ピリポは、ベツサイダの人で、アンデレやペテロと同じ町の出身であった。45 彼はナタナエルを見つけて言った。「私たちは、モーセが律法の中に書き、預言者たちも書いている方に会いました。ナザレの人で、ヨセフの子イエスです。」46 ナタナエルは彼に言った。「ナザレから何の良いものが出るだろう。」ピリポは言った。「来て、そして、見なさい。」47 イエスはナタナエルが自分のほうに来るのを見て、彼について言われた。「これこそ、本当のイスラエル人だ。彼のうちには偽りがない。」48 ナタナエルはイエスに言った。「どうして私をご存じなのですか。」イエスは言われた。「どうして私をご存じなのですか。」イエスは言われた。「わたしは、ピリポがあなたを呼ぶ前に、あなたがいちじくの木の下にいるのを見たのです。」49 ナタナエルは答えた。「先生。あなたは神の子です。あなたはイスラエルの王です。」50 イエスは答えて言われた。「あなたがいちじくの木の下にいるのを見た、とわたしが言ったので、あなたは信じるのですか。あなたは、それよりもさらに大きなことを見ることになります。」51 そして言われた。「まことに、まことに、あなたがたに告げます。天が開けて、神の御使いたちが人の子を上り下りするのを、あなたがたはいまに見ます。」(ヨハネの福音書1:32-51)

35節の「その翌日」とは、イエスの公生涯の3日目です。バプテスマのヨハネは二人の弟子と共にいました。イエスが歩いて行かれるのを見て、再び(1:29)彼は、「見よ、神の小羊」(36節)と言いました。二人の弟子は師匠のヨハネがそのように言うのを聞いて、ヨハネについていくのをやめて、イエスについて行きました(37節)。この言葉によって、彼らの目が開かれたのです。救いに導かれました。バプテスマのヨハネの弟子であった二人がイエスの弟子になったわけです。二人のうちの一人は、ペテロの兄弟アンデレでした。もう一人はこの福音書を書いたヨハネだったでしょう。バプテスマのヨハネに妬みの感情はありませんでした。

二人が自分について来るのを見て、イエスは彼らに言われました。「あなたがたは何を求めているのですか」(38節) 私たちは何かを求めてイエスを信じ、ついて行っているはずです。主イエスは私たちに「あなたは何を求めているのですか」と優しく聞いてくださっています。

二人は「先生、今どこにお泊まりですか」と聞きますが、イエスはその質問には答えずに、「来なさい。そうすれば分かります」(39節)と彼らを招きました。二人はイエスの招きに応答し、イエスについて行きました。そして、イエスの泊まっておられる場所を知り、イエスと共に時間を過ごしました。二人にとっての新しい歩みになりました。ヨハネはこの福音書を紀元85年頃に書いたと言われているので、この出来事から50年以上も経っていましたが、よほど印象的な出来事だったのでしょう。時刻まで覚えていました。第十時頃とは、午後4時頃のことです。アンデレはペテロに言います。「私たちは、メシヤ(キリスト)に会った」(41節)と。

「その翌日」(43節)とは、公生涯の4日目のことです。イエスはガリラヤに行こうとされました。ピリポを見つけて言われました。「私に従って来なさい」(43節)ピリポは、アンデレがペテロをイエスの元へ連れて行ったように、ナタナエルをイエスの元へ連れて行こうとします。ピリポは言いました。「私たちは、モーセが律法の中に書き、預言者たちも書いている方に会いました。ナザレの人で、ヨセフの子イエスです。」(45節)

ナタナエルはナザレから何の良いものが出るだろう、と言いましたが、ピリポは、「来て、そして、見なさい」(46節)と言いました。ナタナエルは、ピリポの勧めに応じて、イエスの元へやって来ました。おそらくナタナエルは、イエスの12使徒の一人になったバルトロマイだと思われます。3つの福音書において12使徒を紹介する箇所でバルトロマイとピリポはセットにされています。

イエスはナタナエルを知っておられました。彼がいちじくの木の下にいるのを霊の目で見ていたからです(48節)。私たちもある意味でいちじくの木の下にいたと言えると思います。アダムとエバが罪を犯した時に、彼らはいちじくの葉っぱで自分たちの裸(恥と罪)を隠しました。私たちがまだいちじくの木の下にいた時に、罪と恥の中にいた時に、主はあらかじめ私たちを見い出してくださっていたのです。そして、皮の衣を着せてくださいました。すなわち、十字架の血潮で罪が赦されるという恵みと祝福、救いに預かったのです。

ナタナエルはもっと大きなことを見るとイエスから約束を与えられました(50節)。そして、彼は実際に見たのです。何を見たのでしょうか。彼は、イエスの復活を目撃しました。そして、ペンテコステ(聖霊の注ぎ)を体験しました。自分たちがイエスのお名前を使ってしるしと不思議が行われるのを見たのです。

アンデレ、ヨハネもそうですが、ナタナエルも、イエスと話し、イエスのことをもっとよく知ると、イエスの評価が上がっていきました。最初、「先生」(38節)と呼びかけていましたが、イエスと話し、共に過ごした後は、メシヤ(キリスト、救い主、41節)、神の子(49節)、というようにイエスの評価が上がり、変化しています。

イエスは続けて言われました。「天が開けて、神の御使いたちが人の子の上を上り下りするのを、あなたがたは今に見ます。」(51節) イエスが天から下ってきてくださいました。それは、私たちが下から(この地上から)天へ上っていけるようになるためです。これが実現したのは、ペンテコステにおいてと言えます。まずはイエスに聖霊が注がれました(33節)。今はクリスチャンに聖霊が注がれます。

私たちもイエスから招かれています。「来なさい。そうすれば分かります」「来て、そして、見なさい」「私に従って来なさい」というイエスからの招きに応答する時に、イエスについて行く時に、もっと大きなことを見ることができると信じています。天と地がつながっているのを見ることになります。リバイバルが起こります。天が開けて聖霊が注がれます。この地から捧げられる祈りや賛美礼拝が、天に上っていき、上に上っていき、祈りが聞かれ、祈りの答えが祝福が下ってきます。

イエスについて行く者が神のみわざを見る者、もっと大きなことを体験する者になっていくでしょう。私たちは一人一人イエスから声をかけられ、招かれています。アンデレたちのようにイエスについて行き、イエスと共に時間を過ごしましょう。そうすれば、神の時に、神のみわざを見させていただくことができるはずです。

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投稿者:canaan

埼玉県で10年間&北海道で10年間牧師の働きをしました。現在は神奈川県の教会で協力牧師をしています。私自身が様々なことば(特に聖書のことば)で力づけられてきたので、希望に満ちたことばをお伝えしたいと願っています。I used to be a pastor in Saitama prefecture for 10 years and Hokkaido for 10 years. Now I am a cooperating pastor in Kanagawa prefecture. I myself have been empowered by various words(especially Bible ), so I would like to tell the hopeful words. 

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