クリスマスはイエス様の誕生をお祝いする日です。今年は2021年。何から2021年なんでしょうか? イエス・キリストが誕生してから2021年です。紀元前と紀元後を分けたのがイエス・キリストの誕生です。イエス・キリストは苗字と名前ではありません。イエスは名前ですが、キリストは称号です。救い主という意味があります。ですからイエス・キリストとはイエスは救い主である、または救い主イエスという意味になります。
最初のクリスマスから2000年以上が経過しているにも関わらず、今では全世界でお祝いされています。一人の誕生日がこれほど時代を超えて、民族の壁を越えてお祝いされているのは普通では考えられないことです。今日では、20億人以上の人々がイエスがキリスト(救い主)と信じています。なぜこれほど多くの人々がイエス様を信じているのでしょうか? イエス・キリストが数えきれないほど多くの人々の人生に愛と希望、癒しといのちを与えておられるからです。それは現在進行形で続いていますし、これからも多くの人々が祝福に与かるでしょう。なぜなら、イエス・キリストは今も生きておられて、昨日も今日もいつまでも変わらないからです。
今は全世界でお祝いされているクリスマスですが、最初のクリスマスはどうだったのでしょうか。最初のクリスマスの出来事を見ていきます。
8 さて、この土地に、羊飼いたちが、野宿で夜番をしながら羊の群れを見守っていた。9 すると、主の使いが彼らのところに来て、主の栄光が回りを照らしたので、彼らはひどく恐れた。10 御使いは彼らに言った。「恐れることはありません。今、私はこの民全体のためのすばらしい喜びを知らせに来たのです。11 きょうダビデの町で、あなたがたのために、救い主がお生まれになりました。この方こそ主キリストです。12 あなたがたは、布にくるまって飼葉おけに寝ておられるみどりごを見つけます。これが、あなたがたのためのしるしです。」13 すると、たちまち、その御使いといっしょに、多くの天の軍勢が現れて、神を賛美して言った。14 「いと高き所に、栄光が、神にあるように。地の上に、平和が、御心にかなう人々にあるように。」15 御使いたちが彼らを離れて天に帰ったとき、羊飼いたちは互いに話し合った。「さあ、ベツレヘムに行って、主が私たちに知らせてくださったこの出来事を見て来よう。」16 そして急いで行って、マリヤとヨセフと、飼葉おけに寝ておられるみどりごとを捜し当てた。17 それを見たとき、羊飼いたちは、この幼子について告げられたことを知らせた。18 それを聞いた人たちはみな、羊飼いの話したことに驚いた。19 しかしマリヤは、これらのことをすべて心に納めて、思いを巡らしていた。20 羊飼いたちは、見聞きしたことが、全部御使いの話のとおりだったので、神をあがめ、賛美しながら帰って行った。(ルカの福音書2:8-20)
羊飼いたちが野宿で夜番をしながら羊の群れを見守っていました(8節)。当時の羊飼いは貧しい職業であったようです。彼らは野宿で真っ暗な中、夜番をしていました。暗い人生だったと言えると思います。今の時代もコロナウィルスのこともあって暗いです。会社が倒産する、職を失う。学校生活を楽しむことができない。様々な悩みなどによって暗くなっていないでしょうか。闇が心を覆っていないでしょうか。
そこに天使が現れました(9節)。闇に光が照らされたのです。神は私たちの心にも光を照らし、希望を与えてくださいます。
神からのメッセンジャーである天使が羊飼いたちに素晴らしい喜びの知らせを伝えました(10節)。内容は11節です。「あなたがたのために、救い主がお生まれになりました。この方こそ主キリストです」
天使は救い主イエス様の誕生を告げました。イエス・キリストは罪からの救い主です。天使の賛美が天から聞こえてくるのを羊飼いたちは聞きました。「いと高き所に、栄光が、神にあるように。地の上に、平和が、御心にかなう人々にあるように。」(14節)。
羊飼いたちは誕生した救い主を捜しに行きます。「さあ、ベツレヘムに行って、主が私たちに知らせてくださったこの出来事を見て来よう。」(15節)
羊飼いにも聖書の知識がありました。ダビデの町(11節)とはダビデ王が生まれた町で、ベツレヘムのことです。彼らは素晴らしい行動力を持っていました。彼らは天使が言った言葉を信じたのです。
ベツレヘムは当時2千人ぐらいの小さな町だったと言われています。それでも赤ちゃんを捜すのは簡単なことではなかったと思います。
羊飼いたちもイエス様をなかなか見つけることができないで、途中であきらめて帰ってしまう可能性もあったでしょう。でもあきらめないで捜し続け、ついにはイエス様を探し当てることができました。そして急いで行って、マリヤとヨセフと、飼葉おけに寝ておられるみどりごとを捜し当てた(16節)。私たちもイエス様のことがなかなか分からなくても、あきらめないで熱心に捜し続ける、求め続けることが大切です。イエス様の生涯が記されている聖書を読むこと、教会に通うこと、祈ることも大きな助けになります。そのように最初よく分からなくても、もっとイエス・キリストのことを知りたいと願って、捜し続けるならば、いつかイエス様を見つけることができるはずです。
捜す時に、彼らにはヒントが与えられていました。「飼い葉おけに寝ている」ということです。「あなたがたは、布にくるまって飼葉おけに寝ておられるみどりごを見つけます。これが、あなたがたのためのしるしです。」(12節)
羊飼いたちは自分勝手に「飼い葉おけ」に救い主がいるはずがない、救い主であるなら王宮で生まれるはずだ、とは考えませんでした。彼らはただ神から遣わされた天使の言葉を信じたのです。聖書の言葉を信じることが大切です。そうすれば、羊飼いたちのように、ついにはイエス様を見つけ出すことができる、と信じています。
現代は多くの情報があり、正しい情報もあれば、間違った情報もあります。羊飼いたちは神のメッセンジャーである天使からの情報を信頼しました。私たちも神のことばである聖書の言葉を信頼しましょう。そうすれば、私たちを救ってくださる救い主イエス様にたどり着くことができます。
羊飼いたちは、全て天使が話した通りだったので、神をあがめ、賛美して、帰りました(20節)。彼らは天使たちの賛美を聞きましたが、今度は自分たちが賛美をするようになっていました。
最初、羊飼いたちは暗い気持ちで仕事をしていたかもしれません。しかし、天使が来て、主の栄光がまわりを照らしました。まさに光が闇を取り去ったのです。羊飼いは天使によって、喜びの知らせを聞き、そしてイエス様にお会いし、神を賛美しました。この後も苦しいことがあったとして、彼らは希望を持って生きていくことができたはずです。
たとえこの世が暗くても、イエス様は光です。光であるイエス様を心にお迎えするなら、私たちの心が明るくなり、人生も輝いていきます。イエス様は今日、私たち一人一人の心の扉をたたきながら、このように語っておられます。「恐れることはありません。今、私はこの民全体のためのすばらしい喜びを知らせに来たのです。きょうダビデの町で、あなたがたのために、救い主がお生まれになりました。この方こそ主キリストです。」(10,11節)
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